商工ローン
商工ローンとはノンバンクの金融機関で中小企業や個人事業主を顧客する貸金業者のことです。
個人向けの貸金業者を消費者金融とかサラ金とかいうのに対する用語です。
一般に消費者金融などよりも、高金利で取立も過酷であり、商工ローンから借り入れをした場合、長期間持ちこたえることはできずに破綻してしまう事業者が多いのが現実です。
まあ、商工ローンを利用する場合、事業がすでに傾いていることが多いので破綻の根本原因が商工ローンというわけではないのですが、事態の好転を目指した借り入れが事態を悪化させることが多いという実情もあります。
システムとしては、消費者金融のような無担保無保証の小額の融資よりも不動産や設備や債権を担保とした融資や手形貸付が中心です。
銀行よりも融通が利き、1番抵当が設定されている不動産や抵当権などの登記ができない設備機械、将来発生する売掛金などを担保として認めてくれたりします、しかし、物的担保がなくても連帯保証人(会社名義の融資で社長が連帯保証人など)がいれば融資が受けられることも多いです。
また、手形貸付だとめぼしい担保のない場合でも比較的高額(ただし短期)の融資が受けられることもあります。
もっとも、手形貸付では連帯保証人に裏書をさせることが多いで、やっぱり連帯保証人は必要となる場合が多いです。
1999年、当時商工ローンとしては業界最大手だった日栄が不法な取立により逮捕をが出す事態となり社会問題となりましたが、そのころは銀行による貸し渋りや貸し剥がしにより中小企業の多くが資金繰りに行き詰まっていたことが背景にありました。
なお、日栄は現在は社名を株式会社ロプロに改めています。